Chaputer22 「もう一つの世界」 |
ドーム内にて。 自分の姿が変わっていないことに驚くキリル。 気がつくと、目の前に邪眼がいました。 戦闘開始。そして勝利。 「・・・これを壊せばすべての『邪眼』はなくなるはず・・・。」 「これで・・・終わるのか・・・?」 「・・・お願いだ・・・」 「これで、どうか・・・」 「終わってくれえぇっ!!!」 邪眼に止めを刺します。 場面は変わって、ドームの外で待つアンダルク達。 建物が崩れてきてます。 「まずい!みんな離れろ!」 「キリル・・・!」(コルセリア) 再びドーム内のキリル。ヨーンを見つけました。 ヨーンの隣には光り輝く人魂のようなものが。 「(・・・キリル・・・。)」 どうやらそれはウォルターのようです。 「えっ・・・と、父さん!?」 「そう。これはウォルターの魂。」 ヨーンがしゃべった! 「・・・ヨーン、しゃべれるの?」 これにはキリルも驚きです。 「向こうではしゃべれないけれど こちらではしゃべることができる。」 「(ヨーンは、『こちら側』の生命なのだ。)」 「こちら側・・・って・・・?父さんは、それを知ってたの?」 「(いや・・・。しかし、ヨーンの反応を見ているうちにそうかもしれないと考えてはいた。)」 ヨーンがウォルターのところへ迷い込んで来たのも、ちょうど紋章砲があらわれる少し前だったらしい。 だからウォルターは、関連を見つけるために紋章砲(キリルたちが『邪眼』と呼んでいるもの)を追うことにしたのだと。 「でも・・・そのせいで、父さんは・・・。」 「(そうだな・・・。しかし、私の魂はヨーンに救われた。)」 「(そして、キリル・・・。お前たちのおかげでヨーンは自分の世界に戻ることができる。)」 「・・・僕は・・・終わらせたかったんだ。だから、紋章砲を破壊しようと・・・。」 自分はずっと帰る道を探していたと言うヨーン。 昔、巨大樹が召喚された時に、ヨーンもウォルターの世界に迷い込んでしまったそうです。 「でも、キリルと一緒にいたからここまでこれた。道をみつけることができた。終わりは、始まりになった。」 「終わりは・・・始まり・・・?」 「そう。すべての終わりは、すべての始まり・・・。」 「(これだけの『場』ができれば、ヨーンも私も、向こうの世界へ行ける。)」 どうしてウォルターも行くのかと驚くキリル。 「(キリル・・・。なぜお前が、ここに入っても無事だかわかるか?)」 「・・・・・・え?」 「(お前の身体に流れる血の半分はヨーンのものだからだ。)」 何ですと―――――!?Σ( ̄ロ ̄lll) 「えっ!?」 驚愕の事実が判明です。ヨーンはキリルの母親でした。 しかし、どうもヨーンの印象が薄すぎて、あまり感情移入できなかったというか・・・。もっとヨーンとのイベントが欲しかったなぁ。セネカが母親だった方が衝撃的だったかも(笑)。 それにしても、ウォルターが紋章砲を追っていたのも、仕事だからというだけではなく、ヨーンの帰るところを探す手がかりを求めていたからなんだなぁ。 「(私はこいつと共に向こうの世界へ行く。)」 「(キリル、お前も来るか?)」 後ずさりするキリル。しばらく考えてます。 「そろそろ、門は閉まってしまう。」 「(キリル・・・。)」 そしてキリルが出した結論は・・・。 「・・・僕は、行かない。」 「みんなが、僕を待ってくれてるから。」 「僕の住む世界は・・・きっと、そっちじゃない。」 「(わかった。)」 「(キリル・・・気をつけてな。)」 「(アンダルクたちにも感謝していると、伝えてくれ・・・。今まですまなかった、と・・・。)」 「必ず・・・伝えるよ。」 「(じゃあな・・・。)」 そしてヨーンの方を向くキリル。 「ヨーン・・・。」 キャラバンにて休むキリルを優しくなでる姿など、ヨーンとの思い出が蘇ります。 あれは母親としての愛情だったのか・・・? 「ヨーン・・・」 「いや・・・・・・・・・母さん・・・なのかな・・・。」 当然のことながら、複雑な心境のようです。 「キリル・・・今までありがとう。」 「私はあなたを、もう一度ここから生んであげましょう・・・。」 「え・・・?」 キリルとヨーンの間に青白い光が生じ、広がってます。 そして・・・。 場面は変わってドームの外。建物がすべて崩壊していました。 「む・・・・・・邪悪な気配が、完全に消えてしもうたか・・・?」(シメオン) 「・・・そんな・・・・・・!!」 愕然とするコルセリア。 「死んじゃダメだって・・・キリルがそう言ったんじゃない・・・!」 「なのに、どうして・・・!どうして、こんなことになるの・・・!?」 「どうして・・・!?」 泣いています。 アンダルク・クープの会話。 「クープ。」(アンダルク) 「アンダルク・・・。」(クープ) 「お前、これから赤月に帰るのか?」 「ああ・・・。手ぶらで帰ることになるが、仕方ない。でも・・・これでよかった。正直言って、あんなものを赤月に持ち帰りたくはなかったからな・・・。」 「・・・・・・お前らしいよ。」 「俺には、この仕事は向いていない。国に戻って、報告をすませたら足を洗うつもりさ。」 クープ・・・。 リノ・フレア・ミズキ・アカギの会話。 「紋章砲は・・・これで、完全になくなったのでしょうか。」(ミズキ) 「あったところで、もう使わせねえさ。たった今、俺はそう決めたぞ。」(リノ) さすがリノ。カッコいいです。 「はい。」(ミズキ) 「しっかし、あっけねぇなぁ・・・俺らをあんなに苦しめたクールークが今じゃこんな有様なんて・・・なあ?」(アカギ) 「国の内側から勝手に崩壊したのだ。私たちの力というわけではない。」(ミズキ) 「ミズキちゃん・・・あいかわらず、冷静だねぇ。」(アカギ) 「さぁて・・・俺らはぼちぼち帰るとするか!」(リノ) ロジェ・オルネラ・バスクの会話。 「・・・この国も・・・終わっちまったか・・・。」(ロジェ) 「・・・・・・なぜ、こんなことになってしまったのだ・・・。」(オルネラ) 「それは、イスカスの野郎が・・・。」(バスク) 「これを、誰か一人のせいにしてはならぬ。私たちの側にも、慢心や欺瞞や・・・多くの罪があったはずだ。」(オルネラ) 「・・・・・・。」(バスク) 「へーえ・・・皇王派の中にも話のわかるお方がいたとはねぇ。ま、今頃こんなこといっても始まらねえか。」(ロジェ) そういえば、ロジェは長老派だったっけ。 キカ、シグルド&ハーヴェイ、ダリオ&ナレオの会話。 「これで、紋章砲は完全に消えたか・・・。」(キカ) 「キカ姉・・・・・・俺たち、これからどうすりゃいいんでしょう・・・?」(ダリオ) 「なに、紋章砲なんてなくても変わらないさ。」(シグルド) 「ダリオ、お前は紋章砲がなきゃ怖くて船も出せねえのかよ?」(ハーヴェイ) 「そうですよ、パパ。紋章のなかったころにみんな戻ればいいいんです。」(ナレオ) ダリオ、子供にまで諭されてしまいました(笑)。 「・・・俺だって、キカ姉の第一子分だ!紋章砲がなくたってこれからも大暴れしてやらぁ!」(ダリオ) 「その意気だ、ダリオ。」(キカ) 遠くの瓦礫の上が光っているのを発見するコルセリア。 「あっ・・・。」(コルセリア) 「どうしたの?」(セネカ) 「あれは・・・?」(コルセリア) 卵の殻のようなものが割れ、光の中からキリルが出てきました。 「キリル・・・!」 キリルが辺りを見回しながら、ゆっくりとコルセリアに近づきます。 「・・・ぜんぶ、終わったよ。」 笑顔です。 「キリル・・・・・・・・・キリル!!」 キリルに抱きつくコルセリア。優しく抱きとめるキリル。皆で温かく見守ります。 ここでラプソディアのオープニングテーマ。この音楽、やっぱりいいです。 『邪眼』は消滅。 コルセリアはクールークを瓦解させる道を選びました。 この地に生きる人々が豊かに暮らすために。 こうして、クールークと紋章砲を巡る物語は幕を閉じます。 その後、しばらくはアンダルクたちと赤月帝国で暮らしていたキリル。 困っている人たちを助ける日々を送っていたようです。 しかし、キリルは年月が流れてもいつまでも若々しい青年の姿のまま。 そしてある日、いずこともなく旅立ってしまいました。 行き先を知る人はいなかったと。 ラストはコルセリアがアンダルクに宛てた手紙から。 キリルが行きそうなところはだいたい行ったが、何の手がかりもなかったらしい。 もしかしたらキリルは、探してほしくないと思っているのではないかと推測します。 一緒に探してもらったシメオンも、同じことを思っているようです。 かつてクールークだったところは、赤月帝国に吸収されたり、誰も済まなくなった村もあったり。 自分のした事が正しかったどうかはわからないが、みんな笑っていた、それが今の自分にはせめてもの救いだと締めくくられています。 ここで「ラプソディア」の手記に移ります。 『私の話は、ここで終わる。』という言葉で始まり・・・。 『もしこの本を読んで、邪眼やキリルという人物に興味を持ったとしても、その謎を解き明かすことは出来ない。』と書かれています。 なぜならば、邪眼は破壊され、紋章砲はもうこの世に存在しないから。 『しかし、信じて欲しい。 この世界の片隅に、ほんの一瞬、それらは確かに存在していたのだ。 アンダルク・ベルグマン』 この物語はアンダルクが記したものでした。(今は老人になっているみたいです。) セネカとの日記に関する会話は、この伏線だったんだね。 以上で、ラプソディア終了です。 最後にキリル一人で旅立ってしまうというのは悲しすぎ・・・。 キリルの住む世界は、皆のいるここではなかったのですか?(涙) 年を取らないというのは、やはり半分異世界の血が流れているからなのでしょうか。 今後のシリーズに出てくる可能性はあるのかな? |