Chaputer20 「決裂」 |
キリルに話があると言うハインズ。 紋章兵器を壊さずに、赤月帝国に持って帰りたいそうです。 「君のお父さんだって本当は、それを目的にしていたんだよ。キリル君は、知らなかったのかい?」 ウォルターがあんな事故にあわなければ、クールークがこんなに紋章兵器の力を持つこともなかったし、キリルだって赤月の自分の家でもっと普通の生活を送っていただろうと言われました。ハインズたちの仕事は、クールークに力を与えないこと、赤月帝国に紋章兵器を運び込むことだと言います。 「・・・で、できません・・・。僕、決めたんです。自分のやるべきこと・・・父さんの命を奪った・・・みんなの大事な人を奪ったあの『邪眼』を、破壊するんだって。」 断わるキリルですが、それでもハインズは諦めません。 紋章兵器を手に入れ赤月に戻れば、もうこんな生活はしなくてよくなると、キリルを説得。 「・・・・・・ちがう・・・。生活とか、そんなことじゃないんです。大事なのは・・・・・・僕が、しなくちゃいけないことは・・・!」 交渉決裂です。もう、ここでお別れだと言われてしまいました。 「協力が得られないんだったら 自分たちで何とかするだけのこと。多分、クープも私と行くだろうな。」 そんな・・・!クープにはいい防具も装備させているのに・・・! 「カン違いしないでもらいたいね。我々は、君たちのために国境をこえて来たわけじゃないんだ。」 態度が豹変しました。勝手について来たくせに何を言う・・・。 「・・・じゃあ、これで。」 アナタはいいけど、クープは置いて行って!! そして・・・。 「・・・俺とハインズ様とは、ここで別行動をとることになりました。」 クープ!!信じてたよ!! 「確かに、俺たちや・・・それに、キリルくんのお父さんの仕事はいわゆる『間諜』というヤツです。」 「・・・やっぱり・・・父さんも、そうだったんですね。」 父の仕事をあまり知らなかったキリルですが、何となくはわかっていたようです。 目的は、クールークの紋章砲を手に入れることだったらしい。 しかし、あの『邪眼』は破壊すべきだというキリルの考えに賛成だと言うクープ。 「『邪眼』や、紋章砲そのものが召喚されたモンスターによって作られたもので・・・そして、そのモンスターは死んでしまった。だから、これ以上紋章砲が作られることはないでしょう。だから、俺はここにとどまり 残っている『邪眼』をつぶすことにする・・・そうハインズ様に告げたのです。」 クープにお礼を言うキリル。アンダルクも嬉しそうです。 ここで、ハインズの悲鳴が聞こえてきました。 戦闘開始。長老派兵士との戦闘です。勝利。 ヨーンを通じ、ハインズの魂の声を聞くキリル。 「『どいつもこいつもまったく、使えんやつらだ・・・クープのやつといい、ウォルターといい。』」 「『ウォルターはな、妙な魔物と暮らしていたから赤月を出るしかなくなったのさ。』」 魔物って、もしかしてヨーンのこと!? 「『魔物のことを、私が上に言ったらすぐにウォルターの処分が決まった・・・。』」 ハインズめ!!何てことを・・・! 「ちょ、ちょっと・・・これって・・・?」 慌てるセネカ。しかし、遺言は続きます。 「『しかし、まさかあんな魔物をかばって国を出て行くとはな・・・。』」 「『魔物のせいで、皆が不幸になったことがわからんとは・・・まったくバカな男だったよ。』」 最後の最後に、こんなこと言い残さなくても・・・(涙)。 「・・・ヨーン・・・・・・。」 ヨーンを気づかうキリルでした。 その夜。 クープも、この話は知らなかったようです。 「ヨーン・・・気にしてなきゃいいけど・・・。」 心配するセネカ。 「父さんが紋章砲を追ってたのは やっぱり赤月に持って帰るためだったのかな・・・?」 ウォルターの意思が気になるキリル。 アンダルクの知る限りでは、ハインズほど持ち帰ることに熱心ではなかったようです。 むしろ、純粋に調査をしているのだと思うほどだったと。 「・・・もしかすると もう、戻るつもりはなかったのかもしれないね。」 キリルが推察します。 「ヨーンを連れて国に戻ることはできなかったんだし、僕たちと離れて暮らしてたわけでもない。だったら・・・。」 この謎は、ラストで明らかに。 |