Chaputer19 「血に染まる宮殿」 |
皇都グラスカにて。 宮殿に行くと、イスカスが待っていました。 コルセリアに対し、久しぶりにおじいさまとお話してはどうかと言うイスカス。 「さあ、皇王ユリウス殿。みなさんがお待ちかねです・・・・・・。」 現れたのは、1匹の魚人でした。 「いや・・・・・・いや!!もうやめて――――っ!!!!」 泣き叫ぶコルセリア。 ゆっくりとこちらに近づいて来るユリウスですが、途中で力尽き、倒れて動かなくなりました。 「・・・これはこれは・・・お年寄りには、ちと無理でしたか。」 イスカス!!許すまじ!! 「つまらぬ見世物、失礼しました。代わりに、もっと若くてイキのよいものをお届けしましょう。」 檻に閉じ込められている皇王派兵士たちに邪眼が発動し、彼らは魚人に姿を変えられてしまいました。 戦闘開始。 眼魚を見て、あれはミドルポートの地下間道で姿を消したバケモノ(Chaputer6「邪眼」参照)だと言うアンダルク。 「あいつ、『眼』がないぞ・・・?」 どうやらそれも、イスカスの仕業のようです。 そして勝利。眼魚を倒し、邪眼を破壊しました。 イスカスが、この怪物の死体に見覚えがないかと聞いてきました。 「・・・・・・だから、どうした。」 キリル、怒ってます。 「残念なことに、それを持ち帰るだけで、わが同胞にも、多くの犠牲が出てしまった・・・そいつの『眼』にやられてね。しかし、その犠牲も報われるときが来る。この国を変えるために、彼らは、じゅうぶんその役目を果たした。そして、コルセリアをわが手中に入れたとき 私の目的は、達成されるのだ・・・。」 イスカスはまだコルセリアのことを狙っているようです。 「私・・・・・・あなたのもとに行くくらいなら・・・私、死にます!」 「コルセリア!」 コルセリア、キリルもびっくりの発言です。 「そう来るかね・・・まあ、好きにしたまえ。」 あれ?どういう事・・・?イスカス、コルセリアを手に入れるって言ってたのに・・・。 死なれたらまずいのでは・・・? 「君が生きていようが、屍になろうが もはや私の計画に、大きな差はない。我々が国を指揮する際に まずは君の摂政となったほうが民衆の同意を得られやすかろうと思った。・・・私が君を欲する理由は、ただそれだけだからね。」 そういい残し、逃げようとするイスカスを皆で追いかけます。 ここでキリルがコルセリアを引き止めて一言。 「お願いだ。もう二度と、『死ぬ』なんて言わないでくれるかい・・・?」 「・・・キリル・・・・・・。」 ここでコルセリアがもうちょっと大人だったら、ラブロマンスが生まれそうな感じなのになぁ。 「わかったわ・・・ごめんなさい。」 「約束だよ。」 再びイスカスを追いかけるキリルたち。 「何事も、生きてれば・・・よ。コルセリアちゃん。」 セネカも心配していたようです。 「はい・・・そうですね。」 ようやくイスカスに追いつきました。 「まだ、終わりではない・・・。まだ我々には、最終兵器とでも言うべき『眼』が残っている。」 さっき倒した、あのバケモノの眼です。 その最高の兵器のもとで、キリルたちを待つと言うイスカス。 コルセリアの母、ミランダと共に行ってしまいました。 その夜。 ヨーンの力で、コルセリアに皇王ユリウスの遺言を伝えます。 「『コルセリア・・・マルティンなきあとは コルセリア、お前がこの国を作るのだ。』」 「『だが、よく聞けコルセリア。お前がこの国を終わらせたとしても 私は、それを責めたりはせん・・・。』」 「『永遠に続く国などありはせぬ。滅びるなら、それも運命・・・。だが、やつにだけは渡すな。』」 「『そう、長老派の言いなりにはなるな。自分の目で見、自分で考えて この国の行くすえを示してゆくのだ。』」 自分はどうすればいいのか、悩むコルセリアでした。 |